年収3000万円の衝撃 IT人材争奪戦

年収3000万円の衝撃 IT人材争奪戦

中国・上海で金融向けシステムの開発会社の最高情報責任者だったジャック・ヤン(45)は今、トヨタ自動車が都内に設けた自動運転の開発会社で開発システムを構築するチームを率いている。
「新たなチームの要になる人が必要だ」。友人から口説かれたのは昨年夏のこと。20年ほど携わった金融業界から「自動運転で世界一安全なクルマをつくる」目標に共感し、転職を決めた。「生活水準も高いしね」
自動運転は最も注目される分野の一つで、数千万円の報酬を手にする技術者も珍しくない。だがトヨタの平均年収は850万円ほど。「簡単に太刀打ちできない」(幹部)との危機感がトヨタの報酬体系外の新会社につながった。
同社が採用した約100人の半分は外国人だ。米グーグルなどからの移籍組も多い。「競合にひけをとらないよう報酬を決めている」と人事部門トップの米沢賢治(49)はいう。
トヨタ自動車は中長期的に総合職の採用の5割を中途採用にする。IT人材の積極採用を進める中、先駆けとなる事例がでてきている。
メーカーから小売りまで様々な企業によるIT人材の奪い合いが、終身雇用や報酬制度まで変えつつある。
「会社は本気で変わろうとしている」。そんな思いを胸に川上雄也(33)は英NTTの関連会社でクラウド開発に打ち込む。NTTコミュニケーションズの技術者だったが、管理職になり現場を離れる将来に幻滅し、3月に退職しようとした。
しかし最先端の現場にいながら厚待遇も権限も得られる人事制度ができると慰留された。今は給与も3割増しの1千万円超だ。高度技術者だと認められれば、年収は最高で3千万円になる。
新卒を大量採用して手厚く育てるNTTグループは、IT人材の供給源だ。NTT社長の澤田純(64)は「研究開発人材は35歳までに3割がGAFAなどに引き抜かれる」と打ち明ける。経済産業省によると米国ではIT人材の平均年収のピークは30代で1200万円超だが、日本では30代は520万円程度だ。
「データが3千万円まで引き上げるらしいぞ」。18年末、NTTデータの新たな人事制度を報じるニュースが流れると、ソニー本社は揺れた。最も大きな危機感を抱いたのは人事部門だった。
新卒に月40万円を払うという中国・華為技術(ファーウェイ)の発表があったばかり。シニアゼネラルマネジャーの宇野木志郎(47)は「まさに『NTTデータショック』。電機各社の賃金に対するモードが変わった」と振り返る。
宇野木は横並びだった初任給を見直し、すぐさま能力主義に変えた。19年度から優れた人工知能(AI)技術を持つ新卒社員には年130万円上乗せし、同期の平均の2割増の730万円となる。「言い方は悪いが、これまでが悪平等だった」と宇野木は吐露する。
NECも10月、研究実績に応じ、新入社員や若手に年1千万円を支払う制度を導入。若手研究者の数人が対象となり、米国西海岸での採用も再開した。現地の無名企業の提示する800万円の年収に負け、インド工科大学の学生を逃がした採用担当の園部純(44)は「やっと採用で同じ土俵に上がれた」という。
ただ、急速な変更は社内でのあつれきも生む。
19年3月までの1年間で、NECグループから約3000人が早期退職などに応じて去った。ある50代男性社員は「大量リストラをして若手には優遇か」と憤る。
リストラ策で2850人が3月までに辞めた富士通は直後の8月に、高度なデジタル人材に3千万~4千万円の報酬を出す構想を明かした。社長の時田隆仁(57)は「運用については組合と協議中だ」と説明する。
古い賃金体系を抱える企業は多く、無邪気にIT人材を厚遇できない。ある電機大手の幹部は嘆く。「AI人材の高額報酬を発表したくても組合との交渉に時間がかかって他社に遅れた」
AI研究で修士課程を修了する人は全国で年に2800人。世界の2万人余りのトップ級AI人材は日本には3.6%しかいない。

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