人生100年時代 持ち家運用術 出口戦略も

人生100年時代 持ち家運用術 出口戦略も

「『出口』をしっかり見定めて買いませんか」。コンドミニアム・アセットマネジメント(東京・中央)は中古マンション選びのサポートに特化する不動産会社だ。独自に蓄えた不動産データから、将来の売却や賃貸に転用しやすい物件を選び、顧客に紹介する。「持ち家=永住」という考え方の逆を行く戦略で新たな顧客をつかんでいる。
例えば東京の茅場町駅から徒歩8分にある1979年築のマンションの一室。2009年に1850万円で買ったオーナーはしばらく自身で住み、いったん賃貸に回した後、17年に2300万円で売った。賃料のほか450万円の差益が出た。マンション管理士でもある渕ノ上弘和社長はこうした取引を一般の不動産投資と区別して「自宅投資」と呼ぶ。
買うときは永住だと思っても、長い転勤や病気、介護など転居が避けられなくなることは案外ある。「ならば発想を転換し、手放す時の資産価値が少しでも高い物件を選ぶ方がいい」(渕ノ上社長)
■高齢者の資産 半分が不動産など実物
「人生100年時代」で長寿が進むのは吉報だが、それを支える経済的な裏付けなくしては満足した暮らしは望めない。長く働く以外にキャッシュを生みだす資産はないか。潜在力を秘めるのは「自宅」だ。
6割強の日本の持ち家比率は、高齢者に限れば8割を超す。半面、高齢者の総資産のうち半分は持ち家など実物資産が占め、米国と比べて株式、保険などの金融資産の比率は低い。老後資産の2000万円問題が関心を集める中、多くのシニア層は今後、持ち家の活用と向き合う。
「自宅の資金化」には大きく4つの方法がある。一般的なのは売却と賃貸だ。売却はまとまった資金を手にでき、賃貸は自宅の所有権を残しながら賃料収入を得られる。資金確保の手段としては分かりやすい。
ただ、周囲の売却や賃貸の相場が満足のいく水準を下回ることはままある。売却や賃貸の間を縫うように広がるのが「逆住宅ローン」といわれるリバースモーゲージや、リースバックだ。リバースモーゲージは自宅を担保に金融機関からお金を借り、金利分だけ返す仕組み。元本は自分の死後、自宅を売るか手持ち資金で一括で返す。リースバックは自宅を売り、新たな家主に家賃を払って住み続ける。
■住み続けて資金も確保
リバースモーゲージはもともと自治体などによる中低所得者向けの福祉的側面から始まった制度だ。だが導入から約40年たち、慣れ親しんだ自宅に住み続けながら余裕資金も確保したい利用者の需要を取り込む商品という顔を持つようになった。シェア首位の東京スター銀行のほかメガバンク、地方銀行など取り扱う金融機関は増えている。
三井住友信託銀行では7月のリバースモーゲージに関する相談件数が単月で過去最高になった。8月以降の相談件数も高水準が続く。ローン業務推進部の松川友幸・企画チーム長は「アクティブシニアが増え、リバースモーゲージが前向きに使われる商品と位置付けられるようになってきた」と指摘する。
市場拡大は緒に就いたばかりだ。日本での累計融資残高は1500億円前後と、リバースモーゲージ大国の米国の1%に満たない。中古市場の裾野が広い米国と、新築志向が根づいてきた日本とではリバースモーゲージが広がる素地が全く異なる。
とはいえ人口減・高齢化に直面する日本が向かう先は、もはや新築一辺倒ではないだろう。既存ストックを維持管理し、個人が自分のライフステージに合った物件に住み替える仕組みが今以上に求められる。リバースモーゲージやリースバックが時代の要請に応えられるかどうか、試される局面といえる。
日経ヴェリタスでは4つの手法がどれだけ資産寿命を伸ばすか試算をしてみた。さらには、持ち家を活用し始めた個人の事例や、資金化をサービス面から後押しする金融機関や不動産会社の最新動向を追った。

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