経営者向けのがん保険 国税庁が節税の実態調査

経営者向けのがん保険 国税庁が節税の実態調査

中小企業の経営者向けの「節税保険」の課税ルール見直しをめぐり、法人契約のがん保険の取り扱いが焦点に浮上してきた。国税庁は20社強の生命保険会社との意見交換会を13日までに開き、がん保険などの契約実態を調べるアンケートを実施する方針を伝えた。同庁は4月に課税強化の方針を示したが、調査結果を踏まえて改めて判断する。
国税庁は4月に示した課税見直し案で、経営者の死亡に備えた保険のほか、がん保険など第三分野商品も一律に課税強化する方針を示した。ただ特定のがん保険は、国税庁も保険料の全額損金算入を認めてきた経緯があり、生保業界が見直しを求めていた。
焦点のがん保険は、福利厚生などの目的で企業が契約して保険料を支払い、経営者や従業員が被保険者となる商品。国税庁は2012年の法人税通達の「例外的扱い」として、返戻金がない場合は保険料の全額損金算入を認めていた。
国税庁が課税強化に傾いたのは、生保各社が終身契約のがん保険保険料の支払期間を短くしたためだ。アフラック生命保険や第一生命グループのネオファースト生命保険などでは、2年払いや3年払いに商品を改定した。終身払いでは年間数万円の保険料のところ、短期払いでは年間数百万円の保険料を損金算入できることになり、「節税効果」が高まっていた。
「節税保険」は、中小企業の経営者の死亡に備えた商品の販売合戦も過熱していた。保険料を全額損金算入できたうえ、一定期間を経て解約すると支払った保険料の大半が返戻金として戻るため、解約前提の販売が広がっていた。
節税をめぐるイタチごっこを終わらせたい国税庁は今回、大規模な課税見直しに動いた。民間の商品開発の「工夫」か、ルールの抜け穴をついた行動か。国税庁の判断次第では、保険会社の商品戦略に大きな影響を与えそうだ。

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