株安の裏に景気後退の影 追加政策余地小さく

株安の裏に景気後退の影 追加政策余地小さく

日本株相場が下げ止まらない。13日の東京市場で日経平均株価は6日続落し、令和相場に入ってからの下げ幅はすでに1000円を超えた。じわじわと水準を切り下げるところに投資家心理の悪化が垣間見える。原因を探ると、先行きの見えない米中貿易摩擦だけでなく、足元の国内景気に伏兵が潜んでいるようだ。
「令和相場の連敗記録は今日も止められなかった」。ある証券会社の担当者は肩を落とす。この日、年初来安値をつけた銘柄は400を超えた。目立ったのがイオンや三越伊勢丹ホールディングスなどの内需銘柄だ。業績が海外景気に左右されにくく、19年度に増益予想の内需株の一角は値持ちが良かったが、「リスク資産の株式全般の持ち高を減らし、現金にする」動きに押された。
意識されたのは国内景気下振れへの不安だ。13日午後に内閣府が発表した3月の景気動向指数は、景気の基調判断が「下方への局面変化」から「悪化」に引き下げられた。「悪化」はアベノミクスを支えてきた日銀の異次元緩和が始まる前の2013年1月以来だ。
実は日本株は景気動向指数で景気の現状を示す「一致指数」に先んじて動く傾向がある。基調判断が「悪化」だった08年6月~09年4月、12年10月~13年1月の2つの期間では、日経平均が先行して回復し、1カ月ほど遅れて一致指数も上昇に転じた。今回は日経平均が5月に入っても下落が続く。経験則からすると一致指数の低下は今後も続き「景況感の底入れには時間がかかる」との声がある。
政策の支えを期待しづらいのも投資家の不安心理を増幅する。12年10月~13年1月はその後の日銀緩和と政府の財政出動が、景気を反転させるエンジンとなった。すでに日銀が日本株の上場投資信託を年間で約6兆円購入する現状では追加の金融緩和には踏み込みづらい。10月の消費増税を控え、財政出動余地も小さい。「補正予算を組むなど追加の景気刺激策が出る可能性はある」との声はあるが、13年当時に比べると期待値は低い。
個別銘柄の値動きもこうした見方を反映する。日経平均の構成銘柄のうち、海外売上高比率の低い50銘柄から成る「日経平均内需株50指数」は3月末比で6%下落した。海外売上高比率が高い順に構成する「日経平均外需株50指数」(同2%安)より下げがきつい。
では日本株はどこまで下げるのか。岡三アセットマネジメントは「2万円近辺まで下げる可能性がある」と指摘する。「自社株買いなどが支えになり、2万1000円を大きく下回らない」(外資系投信)との声は残るものの、上値追いを主張する声は日に日に小さくなっている。
外に米中貿易摩擦、内に国内景気という内憂外患を抱える今の日本株市場。市場でははやくも「消費増税撤回と、それを訴える夏の衆参ダブル選挙を」と催促する声が出始めている。

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