2019年 生保運用 外債投資軸に

2019年 生保運用 外債投資軸に

国内の主要な生命保険10社の2019年度の運用方針が24日、出そろった。10社合計の国内債券への投資額は5000億~1兆円程度の純減となる一方、外国債券は2.5兆円規模の純増となる見通しだ。国内で低金利環境が長引いているほか、足元で外貨建て保険の販売が伸びていることに対応する。為替市場では生保マネーの外債への流入が円高の防波堤になるとの見方が出ている。
日本経済新聞が主要10生保を対象に聞き取り調査を実施した。日本、第一、明治安田、住友、大同、太陽、富国、朝日、大樹、かんぽの10生保から19年度の運用計画の回答を得た。
18年度の国内債券への投資額は合計で1.5兆円の純減となったが、19年度は純減の幅が数千億円程度縮まる見通しだ。日銀の金融緩和政策により低金利が続くなか、20年物国債でも利回りは0.3%台にすぎない。各社は相対的に利回りを確保しやすい海外の債券を主軸に据える。
18年度は外債投資2.2兆円のうち、為替変動の影響を避けるヘッジ取引を組み合わせた投資が1.7兆円と主力だった。19年度は逆に、2.5兆円の外債投資のうち、ヘッジのない投資が1.7兆円程度に膨らむ見通しだ。
理由の一つが米国の利上げに伴うドル需要増に伴い、ヘッジ費用が増したことだ。ヘッジ後の米国債の利回りはほぼゼロに近い。満期が短い米国債では利回りがマイナスになるケースもある。「1ドル=110円より円高に振れればヘッジを外したオープン外債を積み増したい」との見方が増えている。
銀行など金融機関窓口で外貨建て保険の販売が伸びていることも背景にある。外貨建て保険の場合、為替変動リスクは顧客が負うため保険会社としてヘッジの必要がない。このため、日生、明治安田、住友、大樹などはオープン外債を増やす。
ただオープン外債は為替変動の影響をもろに受ける。かんぽ生命は円高を警戒しており、外債投資はすべてヘッジ付きだ。浅井重明運用企画部長は「米国では国債は運用対象から外している。利回りを上乗せできる社債を中心に投資している」と話す。
利回りを上乗せするために運用対象を広げる動きも活発だ。第一生命は不動産投資を拡大させるほか、ベンチャー企業に投資する新たな部署をつくった。明治安田は国内外の社債のほか、金融機関が発行する「AT1」という債券などに4000億円強投資する。
米連邦準備理事会が利上げ路線をやめ、市場では利下げ観測もでる。米国株式市場でナスダックやS&P500が最高値を更新するなど投資家がリスクをとりやすい環境が生まれていることも生保各社の投資対象拡大を後押ししている。

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