決算発表ピーク(1月28日~2月1日)

決算発表ピーク(1月28日~2月1日)

主要企業の2018年4~12月期の決算発表がピークを迎える。焦点は景気が減速する中国の販売比率が高い企業の業績だ。日本電産は1月中旬に主力のモーターの中国向け販売などが落ち込み、19年3月期の連結業績予想を大幅に下方修正した。市場では中国関連企業への警戒が高まる。米アップルの下方修正に端を発する形で、電子部品関連にも不透明感が強い。外国為替市場では円高に歯止めがかかっているが、輸出関連企業の収益が注目点になる。
決算の第1次ピークは31日で、400社弱の企業が発表を予定する。焦点になるのはファナック。日本電産と同じく、中国事業の比率が高い銘柄だ。昨年10月末に19年3月期通期の連結業績予想を下方修正したが、「10月末時点に比べて事業環境が良くなったということはない」(国内証券アナリスト)との見方が多い。受注は今春ごろに底入れするとの観測もあるが、市場は一段の下方修正リスクに身構える。
中国向け工作機械を展開するコマツも31日に決算を発表する。景気減速で中国の銅や鉄鉱石の需要が落ち込めば、コマツが主力とする新興国の建機や鉱山機械の販売にも響く。中国の18年の国内総生産(GDP)は物価の変動を除く実質で前年比6・6%増と28年ぶりの低水準になった。
もっとも中国景気については「減速が鮮明になる前に中国政府が景気刺激策を打ってくる」(海運大手幹部)といった楽観的な見方もある。JPモルガン証券の阪上亮太氏は「中国関連銘柄が総崩れになるわけではなく、業績動向もまちまちになる」と指摘する。市場の懸念が強いだけに想定を上回る決算になれば、これを好感する買いも期待できそうだ。
もう一つのポイントは「アップル・ショック」の影響だ。米アップルは2日に18年10~12月期の売上高が当初見通しを6~10%下回ったと発表した。高級機種を中心に中国などでスマートフォン(スマホ)「iPhone」の販売が振るわなかった。
日本でも電子部品関連の企業に打撃になるとの見方は多い。23日にはNOKが高価格帯のスマホ向け部品の需要低下を理由に、業績を下方修正。生産設備の減損処理の検討も始めた。
TDKは30日に決算を発表するが、JPモルガン証券は「スマホ事業への依存度の高さ」などを理由に投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。中国だけでなく、欧米圏でも景気減速に伴いスマホの販売は減少しつつある。このほか31日は村田製作所、2月1日は京セラが発表を予定するなど、主力の電子部品関連の決算が相次ぐ。
アドバンテスト(30日)、東京エレクトロン(31日)など半導体製造装置メーカーも注目される。足元の受注残は堅調なため下方修正リスクは高くなさそうだが、市場は来期業績の行方を注視する。中国ではハイテク製品の生産が急減しており、日本からの半導体製造装置の輸出動向にも不透明感が強まっている。
日本経済新聞の集計では、19年3月期通期の上場企業の最終損益は3年連続で最高益を確保する見込み。ただ、前期からの伸び率は1%にとどまる。野村証券の松浦寿雄氏は「上方修正の要因には乏しく、最終減益となる可能性がある」と指摘する。ただ昨年末の株安で市場は業績悪化をかなり織り込んだとの見方もある。業績を下方修正しても「悪材料出尽くし」で株価が上昇するケースも出ており、業績をきっかけにした株式相場の大幅な調整を予測する向きは少ない。

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