積み立て投資 若者つかむ 小口・手軽に資産形成

積み立て投資 若者つかむ 小口・手軽に資産形成

若年層向けに積み立て投資が広がってきた。2018年1月に始まった積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)は足元で100万口座を超えたとみられ、20~30代の割合は利用者全体の約4割に達する。個人型の確定拠出年金(イデコ)の対象者拡大や証券会社の投資初心者向けサービスも奏功し、積み立て投資が身近なものになりつつあるようだ。
「転職で給料が上がったのを機に積み立て投資を始めました」。昨年12月19日、会社員(30)は独立系金融アドバイザー(IFA)のFan(富山市)の東京丸の内店を訪ねた。「30歳の節目を前に、お金のことをもっと真剣に考えないと」。「人生100年」時代がいわれるなか、将来の資産設計への強い不安感が投資に向かわせた。
MUFG資産形成研究所が企業勤務者8500人を対象に結婚や住宅購入など「ライフプランに基づく生活設計」について調査したところ、「関心がある」との回答比率が30代以下の男性で7割弱に上った。40代男性、50代以上の男性(いずれも約6割)を上回った。同研究所の所長は「関心が高いのは、経験するライフイベントが多く控えているからだ」と話す。
「非課税」が後押し
非課税で資産運用できる制度も若年層を後押しする。つみたてNISAは投資信託などに毎月投資すれば、年40万円を上限に配当や売却益が20年間非課税になる。投資対象になるのは、販売手数料がゼロで信託報酬が安い低コストの投信が中心だ。
イデコは毎月決まった金額を積み立てて運用し、運用成果によって年金額が変わる仕組み。掛け金は全額が所得控除の対象で運用益も全額非課税となるメリットがある。
積み立て投資が資産形成に有効なのは「ドルコスト平均法」が効くためだ。毎月一定額の購入を続けると、株価が下げたときは安い価格で多めに購入でき、株価が上がったときには割高な価格で少なく買うことになる。これを長く続けると平均の購入コストが下がり、投資収益を得やすくなる。ファイナンシャルリサーチの代表は「相場の急変動に一喜一憂せず、長い目で運用することが重要だ」と指摘する。
ネット証券会社などで積み立て投資をする場合は、自ら毎月の何日に投資をするかを決めておくのが一般的だ。その日が来たら、指定した投信などを自動的に購入する。例えばSBI証券では毎営業日や、毎週月~金曜日の中で好きな曜日を指定して投資をすることもできる。
ネット証券では100円から投資が可能なケースが多い。未経験者なら少額から投資を始めて仕組みを理解することから始めてもいい。一般的に20~30代の投資初心者の場合は、「月2万円程度を積み立て投資に回すことが多い」という。
ロボが最適な提案
資産運用を検討する若年層では、リスクのある投資は怖いとの警戒も残る。そんな不安を取り除き、気軽に投資できるサービスが登場しているのも最近の特徴だ。
代表例が丸井グループが昨年に立ち上げたtsumiki証券(東京・中野)だ。クレジットカード「エポスカード」を使って月3000円から積み立て投資ができる。最高経営責任者(CEO)は「20~30代が申込者の7割を占め、そのうちの7割が投資未経験者」と話す。取り扱うのは「ひふみプラス」や「コモンズ30ファンド」など独立系運用会社が手がける4本の投信だ。
楽天証券では「楽天カード」を使って投信の積み立て投資ができる。毎月5万円を上限に決済額の1%相当の楽天スーパーポイントを獲得できる。
親会社の楽天は昨年10月に現金の代わりにポイントで運用を疑似体験できる「ポイント運用型」サービスを始めた。クレディセゾンやNTTドコモが先行する分野で、投信や株価が値上がりすればポイントが増える仕組みだ。
利用者のリスク許容度に合わせて、自動プログラムが個人に投資を指南する「ロボット・アドバイザー(ロボアド)」も広まりつつある。「本業の仕事に集中できるのがいい」。3年前から積み立て投資にウェルスナビ(東京・渋谷)のロボアドを活用している会社員(36)はこう話す。預かり資産の1%の手数料が年率でかかるが、普段時間がない若年層が利用している。

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