人工知能で不動産投資 米スカイラインAI

人工知能で不動産投資 米スカイラインAI

米国で人工知能(AI)を使った不動産投資に注目が集まっている。人間では到底さばききれない大量の物件情報をAIで素早く分析し、高い運用利回りが見込める物件をいち早く探し出す。瞬時に正確な収益予測まで算出することができるのがウリだ。
スカイラインAIはイスラエル出身の4人のIT(情報技術)起業家が2017年に設立した不動産投資会社だ。同社のデータベースには全米の約40万件の集合住宅物件が登録されている。床面積や過去の取引履歴など、1物件あたりのデータ数は1万件にのぼる。物件の基本情報だけでなく、地域の教育・治安レベル、人口動態など不動産の価値に影響を与える様々なデータを収集する。AIを使って物件の価値、賃貸料、稼働率などの予測値をはじき出す。
今年6月にはAIの分析に基づいて米東部ペンシルベニア州の2つの集合住宅を2600万ドル(約29億円)で購入した。AIを使って数秒で物件の運用利回りを分析。翌日には物件の下見を終え、数日以内に購入を決めた。ガイ・ジポリ最高経営責任者(CEO)はAIによって「潜在価値の高い不動産を効率的に探し出すことができる」と話す。契約内容やローンの借換時期などの情報を分析することで、不動産がいつ売りに出されるかも予測することができるため、いち早く購入の提案を持ちかけることが可能だ。
データの収集やAIを開発するチームは元イスラエル国防軍の技術者や、コンピューターチェス世界王者の開発者など精鋭メンバーで構成される。データを武器に収益性の高い物件を購入し、不動産投資商品の組成・運用を目指す。現在は集合住宅のみだが、将来はオフィスビルなど様々な商業不動産に投資対象を拡大する予定だ。
不動産業界における技術の導入は金融などに比べて後れをとる。米調査会社CBインサイツによると、2017年の不動産関連のITベンチャー企業の資金調達額は34億ドルで、金融系ITベンチャー企業の調達額167億ドルの2割程度にとどまる。ジポリ氏は「技術の導入が遅いセクターだからこそ大きな変化をもたらすことができる」と意気込む。

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