英ポンド乱高下 EU離脱 英議会の批准懸念

英ポンド乱高下 EU離脱 英議会の批准懸念

英ポンド相場が乱高下している。欧州連合(EU)からの離脱合意をめぐって英政府と英議会の調整が難航しているためだ。市場ではリスクシナリオとされた「ノーディール(合意なき)離脱」を懸念する声が出てきている。通貨オプション市場では先行きのポンド下落に備える動きもある。
22日の東京外国為替市場で、ポンドの対ドル相場は1ポンド=1・27ドル近辺で推移した。その後、欧州市場に入ってからは英国とEUが最終合意するとの報道で、一時1・29ドル近辺まで値を戻した。 EUと英国は早ければ25日に開かれる臨時のEU首脳会議で最終合意に達する見込みだ。ただ、市場では仮に25日に合意しても「ポンドの大幅な上昇は見込めない」(みずほ証券の山本雅文氏)として、この2年あまり続いている低迷相場がすぐに転換するのは難しいとの声もある。
大きな要因は英国議会内の強硬派が今回の合意案に反対していることだ。EUとの間で合意しても、12月に予定される英議会で離脱条約が批准されるかは予断を許さない。仮に「合意なき離脱」が現実になれば、英国とEUの国境での物品の流通が滞るなど経済や国民生活に多大な影響を与える懸念がある。「悪影響の大きさを考えれば、最終的に離脱条約は批准される可能性が高い」(山本氏)とはいえ、英議会で否決され、決着が来年にずれ込む恐れもある。
通貨を将来売ったり買ったりする権利を取引する通貨オプション市場ではリスクシナリオである「合意なき離脱」への備えが広がりつつある。
ポンドを買う権利、売る権利のどちらの需要が強いかを測る指標「リスクリバーサル」を見ると、英国がEUから離脱する来年3月末を越える6カ月物(対ドル)では22日時点でマイナス2・5%。マイナス幅が大きくなるほど、ポンドを売る権利の需要が強いことを示す。マイナス幅は夏ごろから徐々に拡大、足元では今年最も深いマイナス幅となっている。仮に合意なし離脱となってもポンド建ての資産をすぐには処分できない事業会社や機関投資家などが、ポンド下落時の資産保全に備えた取引を増やしているとみられる。

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